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飲食店開業に必要な資格・届出とは?食品衛生責任者・防火管理者・深夜酒類まで解説

公開 2026-07-12

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「飲食店を開くのに、調理師免許って要るんですよね?」――開業相談でよく聞かれるのですが、実は調理師免許は必須ではありません。必要なのは別の資格と届出で、しかも業態によって要るものが変わります。ここを勘違いしたまま準備を進めると、オープン直前になって「これが足りない」と慌てることになりがちです。

僕は本部で12店舗の店舗開発に関わっていて、新規出店のたびに資格・届出のチェックをしています。この記事では、飲食店の開業でほぼ必ず必要になる資格・届出と、業態によって追加で要るものを整理します。制度や様式は自治体・所轄で細かく違うので、最終的には保健所・消防署・警察署の公式情報で最新を確認してください。


そもそも「資格」と「届出」は別物

まず整理しておきたいのは、飲食店開業で必要なものは大きく2種類あるという点です。混同しやすいので分けて考えます。

  • 資格(人に紐づくもの):食品衛生責任者、(規模により)防火管理者。講習を受けて取得する
  • 届出・許可(店に紐づくもの):飲食店営業許可、防火管理者の選任届、深夜酒類提供飲食店営業の届出など

両方がそろって初めて営業できる状態になります。どの店でも共通して要るものと、業態で要否が変わるものがあるので、次から見ていきます。


ほぼ全店に必要:食品衛生責任者

飲食店を営業する店には、施設ごとに食品衛生責任者を1名置くことが求められます。これは調理師免許のような国家資格ではなく、各都道府県の食品衛生協会などが実施する養成講習(1日程度)を受ければ取得できるのが一般的です。

  • 調理師・栄養士などの資格がある人は、講習が免除されるケースがある
  • 1人が複数店舗を兼任することは基本的に想定されておらず、店ごとに設置する考え方
  • 講習には定員があり、時期によっては予約が数週間先になることもある

ここでよくあるのが「講習の予約が取れず、開店スケジュールが後ろ倒しになる」パターンです。開業を決めたら、物件と並行して早めに講習日程を押さえておくのが安全だと思います。受講方法や免除の条件は地域で異なるので、必ず地元の食品衛生協会の公式案内で確認してください。


収容人数で要否が変わる:防火管理者

防火管理者は、建物の収容人数が一定以上になる場合に選任が必要になる資格です。飲食店は不特定多数が出入りするため、比較的小さな規模から対象になりやすいのが特徴です。

  • 収容人数(従業員+客席の合計)が基準に達すると選任義務が生じる
  • 店の規模(延べ面積)によって「甲種」「乙種」など受講すべき講習が分かれる
  • 選任したら消防署へ防火管理者選任(解任)届出を提出する

僕は前職が建設現場の施工管理で消防関係の書類も見てきましたが、防火管理は「人(資格)」「届出」「消防用設備」がセットで見られます。内装工事の段階から所轄消防署に相談しておくと後戻りが減ります。収容人数の基準や講習区分は所轄の運用によるので、所轄消防署で確認してください。


店に紐づく最重要許可:飲食店営業許可

資格とは別に、店舗そのものについて保健所の飲食店営業許可が必要です。これは施設が基準を満たしているかを保健所が確認して出す許可で、これがないと営業できません。

  • 申請には食品衛生責任者の設置が前提になる
  • 施設の図面を用意し、事前相談 → 申請 → 施設検査 → 許可、という流れが一般的
  • シンクの数や手洗い設備、区画など、細かい施設基準がある

営業許可は内装が完成してからでないと検査が受けられないため、工事のスケジュールと連動します。取り方の詳細は別記事で扱っていますが、要点は「内装設計の段階から保健所基準を織り込む」ことです。ここを後回しにすると、作った設備をやり直すことになりかねません。

資格・届出は数が多く、業態や自治体で要否が変わるため、独力だと抜けが出やすい領域です。何が必要かの棚卸しに不安があるなら、開業支援サービスや自治体の創業支援窓口など、実務を知る相手に早めに確認してもらうと漏れを防ぎやすくなります。


業態で追加になる届出:深夜酒類・菓子製造など

基本の資格・届出に加えて、業態によっては追加の手続きが必要になります。代表的なものを挙げます。

  • 深夜酒類提供飲食店営業の届出:深夜0時以降も主に酒類を提供するバー・居酒屋などで、警察署(公安委員会)へ事前に届出が必要。営業所の構造や地域の用途規制の要件がある
  • 風俗営業許可:接待を伴う形態など、業態によっては別枠の許可が必要になる場合がある
  • 菓子製造業・そうざい製造業などの許可:テイクアウトや製造販売を組み合わせる場合、飲食店営業許可とは別の許可が要ることがある
  • 酒類販売業免許:店内提供でなく「未開栓で持ち帰り販売」をするなら別途検討が必要

特に深夜まで酒を出す業態は、届出を出さずに営業してしまうトラブルが起きやすい部分です。「居酒屋だけど深夜もやる」なら、深夜酒類の届出が要るかを開業前に必ず確認しておきましょう。要件は地域や立地で変わるので、所轄の警察署・保健所の公式情報で確認してください。


準備のタイミングを間違えない

資格・届出は「タイミング」も大事です。物件・内装のスケジュールと噛み合わないと開店が遅れます。

  • 開業を決めた早い段階で:食品衛生責任者の講習を予約
  • 物件・内装設計の段階で:保健所・消防署に事前相談(施設基準を織り込む)
  • 内装完成の前後で:営業許可の申請・施設検査、防火管理者の選任届
  • 深夜営業や特殊業態なら:オープン前に該当する届出を追加

僕の実務感覚だと、詰まりやすいのは「講習の予約」と「消防・保健所への事前相談の後回し」の2つです。逆に、この2つを早めに動かすだけで開業スケジュールはかなり安定します。


まとめ

  • 調理師免許は必須ではない。ほぼ全店で要るのは食品衛生責任者(講習で取得)
  • 収容人数が基準以上なら防火管理者の選任と消防署への届出が必要
  • 店舗には保健所の飲食店営業許可が必要。内装設計の段階から基準を織り込む
  • 深夜に酒を主に出すなら深夜酒類提供飲食店営業の届出など、業態別の追加手続きを確認
  • 詰まりやすいのは「講習予約」と「消防・保健所への事前相談」。早めに動かす

必要な資格・届出は業態と自治体で変わります。自分の店で何がいくつ要るのかを整理したいときは、開業支援サービスや創業支援窓口で一度チェックしてもらうと、抜け漏れに気づけます。

制度・様式・要件は変わることがあるので、最終的な判断の前に保健所・消防署・警察署など各所轄の公式情報で最新を確認してください。

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